気づかないうちに身体に入っているアルミニウム

避けられるものは避けたい理由

 

アルミニウムというと、
「アルミ鍋?」
「アルミホイル?」
くらいしか思い浮かばない方も多いかもしれません。

でも実は、それだけではありません。

食品や食品添加物、調理器具、一部の医薬品や制汗剤など、私たちは日常生活のさまざまなところでアルミニウムに触れています。

アルミニウムは自然界にも存在するため、完全にゼロにして暮らすことは現実的には難しいものです。

でも私は、
「どうせゼロにできないのだから、気にしなくていい」
とは考えていません。

何故なら
アルミニウムは、人間にとって必須とされている元素ではありません。

そして、高い曝露条件では、神経系や骨などへの毒性が知られ、酸化ストレスや炎症反応、ミトコンドリア機能への影響なども研究されているからです。

だったら、
避けられるものは、できるだけ避ける。

そして、避けきれず身体に入ってきたものについては、
身体が本来持っている処理・排泄の仕組みをきちんと働かせる。

私は、この両方が大切だと考えています。


そもそも、どこからアルミニウムは入ってくる?

アルミニウムは、思っている以上に身近です。

例えば、

  • 一部のベーキングパウダーや膨張剤
  • ミョウバンを使用した食品
  • 一部の加工食品
  • アルミ製の鍋や調理器具
  • アルミホイルやアルミ容器
  • 一部の制酸剤などの医薬品
  • アルミニウム塩を含む一部の制汗剤
  • 一部の医薬品など

があります。

大切なのは、
一つだけを怖がることではありません。

私たちの身体に入ってくるものは、一つではないからです。

食品から。
水から。
大気から。
薬から。
日用品から。

さまざまなものに、毎日少しずつ接触しています。

一つ一つについて「この量なら問題ない」とされていても、私たちの身体は、それだけを単独で処理しているわけではありません。

だから私は、
減らせる曝露なら、わざわざ増やさない。

これを基本の考え方にしています。


特に知っておきたい「酸・塩分+アルミニウム」

だからといって、
「今すぐ家中のアルミ製品を全部捨ててください」
という話ではありません。

特に知っておきたいのは、アルミニウムと食品との組み合わせです。

酸性や塩分の高い食品は、条件によってアルミニウム製品から食品への移行量を増やすことがあります。

例えば、
トマトソース、レモン、酢を使った料理、梅干し、漬物、塩分の強い料理など。

こうした食品をアルミ製の容器に長時間保存したり、アルミホイルに長時間接触させたりすることは、できれば避ける。

ガラス、ステンレス、ホーローなどで代用できるところは代用する。
そんな小さな選択でいいのです。

怖がるのではなく、知って選ぶ。
それが大切です。


身体に入ったアルミニウムはどうなる?

口から入ったアルミニウムのすべてが身体に吸収されるわけではありません。
多くは消化管から吸収されず、便として排泄されます。

一方、吸収されたアルミニウムの排泄で大きな役割を担うのが、
腎臓です。

体内に残った一部は、骨などの組織に分布することがあります。
特に腎機能が低下している場合には、排泄能力も低下するため、アルミニウムが体内に蓄積しやすくなることが知られています。

ここから見えてくることがあります。

アルミニウム対策は、
「アルミを抜いてくれる何かを探す」だけでは足りない
ということです。


デトックスは「一つの成分」ではなく「流れ」で考える

アルミニウムについて調べると、

「コリアンダーがいい」
「シリカがいい」
「クロレラがいい」
「スピルリナがいい」
「炭がいい」

など、本当にいろいろな情報が出てきます。

すると、
「結局、何を飲めばいいの?」
となりますよね。

でも私は、ここで少し考えてほしいのです。

身体は、
一つのものを入れたら、一つの毒が出ていく
という単純な仕組みではありません。

だから私は、デトックスを次の流れで考えています。

● 動かす → 捕まえる → 出す → 入れない

そして、このすべての過程で必要なのが、

● 細胞を「守る」

という視点です。


①【動かす】まずは「運べる身体」にする

「動かす」と聞くと、
「では、何を飲めば金属を動かせるの?」
と思うかもしれません。

でも、ここで一番伝えたいのは、
特定の成分を摂って、無理に金属を動かすことではありません。

身体の中の不要なものが排泄されるためには、最終的に排泄経路まで運ばれる必要があります。

そのためには、

  • 水分が不足していないこと。
  • 血液がきちんと巡っていること。
  • 筋肉を動かしていること。
  • 腸が動いていること。
  • 腎臓など排泄に関わる臓器に過度な負担をかけていないこと。

こうした土台が必要です。

水分不足。
慢性的な便秘。
極端な運動不足。
栄養不足。
睡眠不足。

そんな状態のまま、
「アルミを動かすものを飲もう!」
と考えることが、本当に身体にとって良いのでしょうか。

私は、
まず身体そのものを「運べる・出せる状態」にする。
こちらを先に考えます。

アルミニウムとの関係では、ケイ素(シリカ)やコリアンダーなど、さまざまな物質との相互作用が研究されています。

でも、
「これを摂れば体内のアルミニウムを確実に動かして排泄できる」
とまでは言えません。

だから、特定のものだけに頼らない。

これが大切です。


②【捕まえる】腸からそのまま外へ

次に考えたいのが、
「捕まえる」
という視点です。

口から入ったアルミニウムの多くは、そもそも消化管から吸収されず便として外へ出ていきます。

だったら、
腸の中にあるものを、そのまま便として外へ運べる環境を整えておく。

これはとても大切です。

そこで、まず基本になるのが、

食物繊維。
野菜。
海藻。
きのこ。
豆類。
全粒穀物。

こうしたものを日常的に食べる。

そして、
クロレラやスピルリナ
なども、金属や環境汚染物質との関係について研究されています。

一方で、
「スピルリナを摂れば、体内のアルミニウムを確実に吸着して排泄できる」
とまで証明されているわけではありません。

炭についても同じです。
炭は多孔質構造を持ち、さまざまな物質を吸着する性質がありますが、
「麻炭を飲めばアルミニウムを吸着して排泄してくれる」
と単純には言えません。

つまり、

コリアンダーも、
クロレラも、
スピルリナも、
炭も、

「これさえ摂れば大丈夫」という解毒剤として考えるのではなく、
身体全体を整える中で考える。

これが大切です。


③【出す】出口が働いていなければ意味がない

そして、私はここが非常に重要だと思っています。

どれだけ「動かす」ことを考えても、
どれだけ「捕まえる」ことを考えても、
外へ出せなければ意味がありません。

吸収されたアルミニウムの排泄で中心的な役割を持つのは腎臓です。
そして、口から入ったアルミニウムの多くは吸収されず、便として外へ出ていきます。

ですから、

デトックスを考える前に、

尿はきちんと出ていますか?
便はきちんと出ていますか?
水分は足りていますか?

ここを見る。

慢性的な便秘。
極端な水分不足。
運動不足。
栄養不足。

こうした状態のまま、
「もっとデトックスしなければ!」
と何かをどんどん追加することには疑問があります。

まず出口を整える。
これが先です。


マグネシウムが大切なのは「身体を働かせる」ため

そこで私が大切だと考えている栄養素の一つが、
マグネシウムです。

マグネシウムは、
「アルミニウムを抜くためだけのミネラル」
ではありません。

非常に多くの酵素反応に関わり、ATPを利用するエネルギー代謝にも必要です。

そして不足している場合には、便通にも影響します。

食事なら、
海藻類、豆類、種実類、全粒穀物、緑の葉物野菜など。

ここでも大切なのは、
「アルミを抜くもの」を探すより、身体が本来の仕事をするための材料を満たす
という発想です。


④【入れない】一番確実なのは、入口を減らすこと

そして最後は、
入れない。

これはとてもシンプルです。

一生懸命出そうとしているのに、毎日入れ続けていたら、効率が悪いですよね。

ですから、

  • アルミ製品と酸性・塩分の強い食品を長時間接触させない。
  • 保存容器をガラスなどに変える。
  • 必要ならアルミホイル以外の方法を選ぶ。
  • 食品表示を見る。
  • 医薬品や日用品についても、「何が入っているのだろう?」という意識を持つ。

全部を一度に変える必要はありません。
知ったものから一つずつ変えていく。
それでいいと思っています。


そして、ずっと必要なのが【守る】

 

もう一つ忘れてはいけないのが、
細胞を守ること。

アルミニウムの毒性については、
酸化ストレス、炎症反応、ミトコンドリア機能への影響などが研究されています。

だったら、
「アルミニウムをどう出すか?」
だけではなく、

入ってきた時に、細胞がダメージに負けにくい身体をつくる
という視点も必要です。

そのためには、

タンパク質

身体の酵素、運搬タンパク、抗酸化システムなどをつくる材料になります。

ビタミンC・ビタミンE

身体の抗酸化防御を支えます。

ビタミンB群

エネルギー代謝を支える大切な栄養素です。

マグネシウム・亜鉛・セレンなどのミネラル

エネルギー代謝や抗酸化酵素など、身体のさまざまな働きを支えます。

にんにく・玉ねぎ・ねぎなど

含硫化合物を含む食品です。

ブロッコリー・キャベツ・大根などのアブラナ科野菜

グルコシノレートなど特徴的な植物成分を含みます。

色の濃い野菜や果物

ポリフェノール、カロテノイドなど、さまざまな植物成分を摂ることができます。

つまり、
コリアンダーだけではないんです。

何か一種類の「解毒食材」を大量に摂るより、
身体の処理能力そのものを支える食事を続ける。

私は、こちらを大切にしています。


「動かすだけ」のデトックスには注意

ここはぜひ知っておいてほしいところです。

例えば、

クエン酸。
クエン酸は金属と結合する性質があります。

そのため、
「クエン酸でアルミニウムを動かして排泄すればいい」
という説明を見ることがあります。

ところが、アルミニウムとクエン酸を同時に摂取すると、消化管からのアルミニウム吸収が増加したことを示すヒト研究があります。

つまり、
「金属と結合する」=「安全に身体から出してくれる」
ではないのです。

だからこそ、
動かすだけではダメ。

その後に、
捕まえる。
出す。
という流れまで考える必要があります。

これはアルミニウムに限らず、
「デトックス」を考える時にとても重要な視点です。


デトックスとは「流れをつくること」

ここまでをまとめると、

● 動かす

まず、不要なものを排泄経路まで運べる身体にする。

● 捕まえる

腸管にあるものを、できるだけそのまま便として外へ運べる環境を整える。

● 出す

腸・腎臓など、身体が本来持っている排泄経路を働かせる。

● 入れない

避けられる曝露はできるだけ減らす。

そして、そのすべての過程で、

● 守る

必要な栄養を満たし、酸化ストレスなどから細胞を守る。

私は、
この流れ全体が「デトックス」
だと思っています。


「アルミニウムがあること」だけが問題ではない

アルミニウムについて調べ始めると、

「これもダメ」
「あれもダメ」
と、怖くなってしまうかもしれません。

でも、
私が一番伝えたいのはそこではありません。

現代社会で、身体にとって負担となり得るものを完全にゼロにして生活することは難しい。
だからこそ、
避けられるものは避ける。

そして同時に、

入ってきても処理・排泄できる身体をつくる。

  • 必要な栄養を入れる。
  • 不要なものを減らす。
  • 腸や腎臓などの排泄経路を整える。
  • 血液やリンパを巡らせる。
  • 細胞がエネルギーをつくれる材料を満たす。
  • 心身の緊張を緩め、身体が本来の働きをしやすい状態に戻していく。

これは、

私がいつもお伝えしている
「補給・解毒・巡り」
そのものです。

つまり、
土台作り.™
なんです。

デトックスとは、
「毒を消してくれる何か」を探すことではありません。

動かす。
捕まえる。
出す。
入れない。
そして、守る。
この流れがきちんと回る身体へ戻していくこと。

アルミニウムを怖がるだけではなく、
まず、
「今日から避けられるものは何だろう?」
と考えてみる。

そして、
「私はちゃんと出せる身体になっているだろうか?」
そこにも目を向けてみてください。

それが、本当の意味で身体を守ることにつながっていくと思っています。