今のあなた!本当に“菌活”していても大丈夫?

〜マイクロバイオーム栄養学から見えてきた「腸活の落とし穴」〜

最近よく聞くようになった
「腸活」や「菌活」。

  • 毎日ヨーグルト
  • 納豆は健康にいい
  • 発酵食品は多いほど良い
  • とにかく善玉菌を増やそう!

そんな情報を目にする機会も
増えました。

確かに、
腸内環境は健康にとって
とても重要です。

しかし最近、
マイクロバイオーム栄養学の研究が進む中で、

実は

「菌を増やせば増やすほど健康になる」

という単純な話ではないことが
分かってきています。

今回は、

“菌活の落とし穴”

についてお話しします。

 そもそもマイクロバイオーム栄養学とは?

マイクロバイオーム栄養学とは、

「人間だけではなく、腸内細菌まで含めて健康を考える栄養学」

です。

私たちの腸には、
100兆個以上の細菌が存在していると
言われています。

そしてこの細菌たちは、

  • ビタミン生成
  • 免疫調整
  • 炎症コントロール
  • メンタル
  • 肥満
  • 老化

などにも深く関わっています。

つまり、

“何を食べるか”だけではなく

“腸内細菌がどう処理するか”

まで重要になってくるのです。

 発酵食品=絶対に良い?

ここが最近、
かなり誤解されている部分です。

確かに発酵食品には、

  • 乳酸菌
  • 酵母
  • 発酵代謝物

などが含まれており、

適量なら
体にプラスになる人もいます。

しかし、

今の腸の状態によっては

発酵食品で不調が悪化する人もいるのです。

 発酵食品で悪化するケース①

ヒスタミン過剰

発酵食品には、

  • ヒスタミン
  • チラミン

などの生理活性物質が
含まれることがあります。

例えば、

  • ヨーグルト
  • チーズ
  • 味噌
  • キムチ
  • ワイン
  • 納豆

などです。

本来、
健康な人なら処理できます。

しかし、

  • 腸粘膜ダメージ
  • 慢性炎症
  • 肝機能低下
  • ストレス過多

などがあると、
ヒスタミンを分解しきれず、

  • 頭痛
  • 動悸
  • かゆみ
  • 湿疹
  • 鼻炎
  • 不眠
  • 不安感

などにつながることがあります。

つまり、

「健康のために食べていたのに、実は炎症を増やしていた」

ということもあるのです。

 発酵食品で悪化するケース②

SIBO(小腸内細菌増殖)

最近かなり注目されているのが、

SIBO(シーボ)

という状態です。

本来、
細菌は“大腸”に多いのが正常ですが、

小腸で細菌が増えすぎると、

  • ガス
  • お腹の張り
  • 便秘
  • 下痢
  • 食後の苦しさ
  • Brain fog(頭がぼーっとする)
  • 栄養吸収低下

などが起こります。

この状態の人に、

  • 発酵食品
  • オリゴ糖
  • 食物繊維

を大量に入れると、

“腸活のつもりが悪化”

するケースもあります。

 腸活で大事なのは「菌を入れること」ではない

最近のマイクロバイオーム研究では、

実は、

“どんな菌を入れるか”

以上に、

“菌が共生できる環境”

が重要だと考えられています。

つまり、

  • 胃酸は出ているか
  • 消化できているか
  • 胆汁は流れているか
  • 腸粘膜は傷んでいないか
  • 慢性炎症はないか
  • 自律神経は乱れていないか

こうした

「土壌」

が非常に大切なのです。

土壌が荒れているのに、

菌だけ大量に入れても、
うまく共生できません。

「善玉菌を増やす」が危険になることも

腸内細菌で本当に大切なのは、

“バランス”と“多様性”

です。

最近は、

  • 乳酸菌
  • ビフィズス菌

ばかりが注目されますが、

実際には
腸内にはさまざまな菌が
共存しています。

極端に偏ると、

  • 発酵過剰
  • ガス増加
  • 有機酸過剰
  • 腸内アンバランス

なども起こります。

つまり、

「善玉菌だから多ければ多いほど良い」

というわけではないのです。

 本当に大切なのは

“あなたの身体に合っているか”

例えば、

発酵食品を食べて、

  • 便通が整う
  • 肌が安定する
  • 体調が良い

なら、
その人には合っている可能性があります。

一方で、

  • お腹が張る
  • ガスが増える
  • かゆくなる
  • 鼻炎が悪化する
  • 疲れる
  • 動悸がする

なら、

「今は合っていない」

というサインかもしれません。

 まとめ

マイクロバイオーム栄養学から見えてきたのは、

“菌活は、量より土台”

だということです。

現代人は、

  • 超加工食品
  • 慢性ストレス
  • 睡眠不足
  • 血糖値乱高下
  • 栄養不足
  • 慢性炎症

などによって、

腸そのものの環境が
弱っている人が増えています。

そんな状態で、

「とりあえず発酵食品を大量に食べる」

だけでは、
逆に不調が悪化することもあります。

だからこそ大切なのは、

“何を入れるか”

だけではなく、

「受け入れられる身体環境を整えること」

なのです。

腸活も、
流行だけで判断するのではなく、

“今の自分の身体に合っているか”

を見ながら、
バランスよく考えていくことが大切ですね。