コレステロールは80%も自分で作っている!

「卵を食べたから上がった」
「脂っこいものをやめれば下がる」

そう思っている方は多いかもしれません。

でも実は、体の中にあるコレステロールの約70〜80%は、食べ物ではなく自分の体(主に肝臓)で作られているのです。

肝臓は、私たちが食べた糖質や脂質を材料にして、必要な量のコレステロールを合成しています。

なぜならコレステロールは、

  • 女性ホルモンや男性ホルモンの材料
  • ビタミンDの材料
  • 細胞膜(細胞の外側の壁)の材料
  • 脂肪を消化する胆汁の材料

という、生きていくために欠かせない物質だからです。

では、なぜ高くなってしまうのでしょうか?

なぜコレステロールは高くなるのか?

コレステロールが上がる原因は、
単純な「食べすぎ」よりも、体の代謝バランスの乱れが大きく関係しています。

① インスリン過多(糖質のとりすぎ)

甘い物やパン・麺類・白米などを多く食べると、血糖値が急上昇します。
すると体は血糖を下げるために「インスリン」というホルモンを大量に出します。
このインスリンは、

  • 血糖を下げるだけでなく
  • 肝臓に「脂を作りなさい」という指令も出します。

その結果、

糖質が多い

肝臓で中性脂肪が増える

VLDLという脂質を運ぶ粒子が増える

最終的にLDL(いわゆる悪玉)が増える

という流れが起きます。

つまり、
脂を食べなくても、糖質でコレステロールは上がるのです。

🌿 対策
  • 甘い物・精製された糖質を減らす
  • 野菜や食物繊維を先に食べる
  • 血糖値を急に上げない食べ方をする
  • 夜の糖質量を見直す
ここで少しだけ用語の整理

血液は水なので、脂(コレステロールや中性脂肪)はそのままでは流れられません。

そこで体は、脂をタンパク質で包み「粒」にして運びます。
これをリポタンパクといいます。

よく聞く

  • LDL(悪玉)
  • HDL(善玉)

も、この運搬粒の種類です。

でも実は「善玉・悪玉」というのは、役割をわかりやすくした言い方。

✔ LDLは、コレステロールを細胞へ届ける“配達係”
✔ HDLは、余ったコレステロールを回収する“回収係”

という役割の違いです。

そして①で出てきた VLDL は、
肝臓で作られた中性脂肪を全身へ運ぶ“出発トラック”のような存在。
VLDLは脂を配り終えると、最終的にLDLへと変化します。

ですから、

糖質が多い
→ VLDLが増える
→ LDLも増える

という流れが起きやすいのです。

② 慢性炎症

コレステロールは「修理材料」です。
血管や細胞が炎症で傷つくと、体はそれを修復しようとします。
そのときに使われるのがLDLです。

つまり、炎症があると、
体は「修理しなきゃ」と判断してコレステロールを多く送り出します。
数値が高いのは、体が頑張っているサインのこともあるのです。

🌿 炎症の原因になりやすいもの
  • 酸化した油
  • トランス脂肪酸
  • 腸内環境の乱れ
  • 睡眠不足
  • 慢性的なストレス
🌿 対策
  • オメガ3脂肪酸をとる
  • 加工食品を減らす
  • 腸を整える
  • 睡眠をしっかりとる

③ 甲状腺機能の低下

甲状腺ホルモンは、体の代謝スピードを決めるホルモンです。
イメージすると「体のエンジン」。

このエンジンが弱くなると、

・コレステロールの分解が進まない
・血液中に滞りやすくなる

その結果、数値が上がります。
冷えやすい、むくみやすい、疲れやすい方は要注意です。

🌿 対策
  • 栄養不足(ヨウ素・セレン・亜鉛など)の見直し
  • 極端な食事制限をしない
  • 慢性的ストレスを減らす

④ 肝機能の低下

肝臓は

  • 作る
  • 分解する
  • 胆汁として外へ出す

というすべての工程を担当しています。

肝臓が疲れていると、 作るけど、うまく処理できない

  • 排泄が追いつかない
  • という状態になります。
🌿 対策
  • アルコール量の見直し
  • 十分なタンパク質摂取
  • 抗酸化栄養素を意識する
  • 腸の状態を整える

⑤ 運動不足

筋肉は脂質をエネルギーとして使う重要な場所です。

運動不足になると、

・HDL(善玉)が減る
・コレステロールを回収する力が弱くなる

結果として、LDLが血液中に残りやすくなります。

🌿 対策
  • 週3回以上の運動
  • 下半身の筋トレ
  • 食後10分のウォーキング

本当に大切なのは「数値」より「質」

LDLが高いこと自体が問題なのではありません。

  • 酸化しているかどうか
  • 炎症があるかどう
  • 小さくて密度の高いタイプかどうか

が重要です。

酸化LDLは血管を傷つけますが、
酸化していないLDLは単なる運搬役です。

だからこそ、

コレステロール=悪者ではありません。

むしろ、
コレステロールは消防士のような存在
火事(炎症)があるから出動している可能性もあるのです。

まとめ

  •  コレステロールの約80%は体内で作られている
  •  原因は食べすぎより代謝バランス
  •  糖質・炎症・甲状腺・肝臓・運動不足がカギ
  • 善玉・悪玉は役割の違い
  •  数値だけでなく体全体を見ることが大切

敵視するよりも、
「なぜ体は増やしているのか?」
と考えることが、根本改善への第一歩です。