いま、話題になっているソマチッド

最近、健康分野で耳にすることが増えた「ソマチッド」。

「生命の最小単位」
「誰の身体にも存在している」
「健康な人ほどソマチッドが元気」
「古代の石や貝化石にも存在する」
「ソマチッドを活性化すると健康になる」

さらには、

「元素を別の元素に変換する」
「医療を根本から変えてしまう可能性がある」

なんて話まであります。

ここまで聞くと、
「ソマチッドって一体何なの?」
と思いますよね。

私も単純に興味を持ったので、少し深く調べてみました。

調べていくと、単なる健康食品の流行というより、なかなか面白い考え方が背景にありました。

ただし最初にお伝えしておきます。
ソマチッドは、現在の医学・生物学で「未知の生命体として存在する」と確立されているものではありません。

ですからこの記事では、
「ソマチッド理論ではこう考えられている」
ということと、
「現在の科学で確認されていること」
を分けてお話しします。

そもそもソマチッドとは?

ソマチッドという言葉を広めたのが、フランス生まれの研究者ガストン・ネサンです。

ネサンは特殊な顕微鏡を使って血液などを観察し、非常に小さな粒子が動きながら形を変化させているとして、それを「ソマチッド」と名づけました。

ネサンはソマチッドを、
「生命に不可欠な基本的な生命粒子」
考え、動物や植物などに普遍的に存在すると主張しました。

そして特徴的なのが、
ソマチッドは、その生物の状態によって形態を変える
という考え方です。

ネサンの理論では、健康な状態では、

ソマチッド

胞子様

二重胞子様

という比較的単純な3段階のサイクルにとどまります。

ところが身体の環境が乱れると、それを超えて細菌様、酵母様、菌糸様などへ変化し、全部で16段階のサイクルを示すとされました。

つまり、ものすごく単純に言えば、
その人の身体の状態と、ソマチッドの状態が関係している
という理論です。

「ソマチッドが多い=健康」なの?

ここは少し誤解されやすいところです。

いろんなソマチッド製品が販売されていて
ソマチッド商品などでは、
「ソマチッドを増やす」
「ソマチッドを活性化する」
という言葉を見かけます。

でも、ネサンの元々の理論に近い表現をするなら、
ソマチッドをたくさん増やせば健康になる
というより、

健康な体内環境では、ソマチッドが健康なサイクルを保つ
という理解の方が近いと思います。

ですからこの記事では、分かりやすく「ソマチッドが元気」「活性化」と表現しますが、

正確には、
ソマチッドが健康な状態・正常なサイクルを保てる環境
と考えてください。

では、何がソマチッドの状態を悪くするの?

ネサンの理論や、その後の支持者の文献では、身体の内部環境が悪くなり、免疫系のバランスが崩れることで、ソマチッドのサイクルが変化すると考えられています。

その要因として語られているのが、

・栄養状態の悪化
・慢性的なストレス
・身体的・心理的な大きな負担
・化学物質への曝露、
・放射線
などです。

ただし、
「ストレスを受けるとソマチッドがこの形に変わる」
という因果関係が、現在の医学で確立されているわけではありません。

一方で、栄養状態、睡眠、慢性ストレス、運動不足、喫煙、過剰な飲酒などが、人間の代謝・免疫・ホルモン・神経系などに影響すること自体は、ソマチッドとは関係なく、現在の医学でもよく知られていることです。

では「ソマチッドを活性化する」には?

ソマチッド理論の中で考えるなら、実は答えはかなりシンプルです。

ソマチッドだけを何とかするのではなく、
ソマチッドが正常でいられる身体の環境を整えることがソマチッドを活性化することになる。

  • 睡眠をとる。
  • 身体に必要な栄養をきちんと入れる。
  • 身体に負担となるものをできる範囲で減らす。
  • 適度に身体を動かす。
  • 血液やリンパが巡りやすい状態をつくる。
  • 慢性的なストレスを抱え続けない。
  • 心の状態も整える。

……あれ?

どこかで聞いた話になってきました(笑)。

この話は最後に戻ってきます。

でも今は「ソマチッド商品」がたくさんあります

さらに面白いのがここです。
現在、日本でもソマチッドをうたった商品がかなり流通しています。

実際に現在販売されているものを見ると、大きく分けて、

  • 貝化石などに「古代ソマチッドが含まれている」とするカルシウム・ミネラル粉末
  • ソマチッドを含む、あるいは活性化するとするケイ素水・ミネラル濃縮液
  • 水や電子、ミネラルなどによって体内のソマチッドが活動しやすくなるとする商品

などがあります。

現在販売されている商品にも、「古代ソマチッドを含有する北海道産の貝化石」「ソマチッド入りケイ素水」といった説明があります。

また、株式会社ソマチットの公式サイトでは、「古代ソマチットと現代ソマチット」「ケイ素」「酸化還元」などとともに、「原子転換によって体内でミネラル、水素、酵素などを作る」という独自の説明もされています。

ソマチッドを外から入れる必要があるの?

ここで私は素朴な疑問を持ちました。

ソマチッドが、
「そもそも誰にでも存在している」

そして、
「身体の環境が良ければ正常な状態になる」

のであれば、
外から入れる必要があるの?
ということです。

販売側の考え方としては、「体内のソマチッドが弱っている、少なくなっている、休眠しているのであれば、活発な古代ソマチッドを外から補った方が早い」
という発想なのでしょう。

いわば、

元気な援軍を送り込む
ようなイメージです。

理屈としては分からなくありません。

ただ、そこでまた疑問が出ます。

もしその人の体内環境そのものが、
ソマチッドにとって好ましくない状態なのであれば、
外から入れたソマチッドも、結局同じ環境に置かれるのでは?

ということです。

やはり体内環境を変えなければ、根本的には同じではないでしょうか。

そもそも「古代ソマチッド」は石の中で生きていられるの?

これも気になったところです。

「数千万年前の貝化石などに古代ソマチッドが存在している」
という説明があります。

さらにその石を採掘し、乾燥させ、細かく粉砕して商品にしている。
「生命体なら、そんな環境で生きていられるの?」
と思いますよね。

実は、岩石の微細な隙間に微生物が存在すること自体は珍しいことではないようです。
また、細菌の中には「芽胞」という非常に強い休眠状態になり、乾燥などの厳しい環境を生き延びるものもあるようです。

ですから、
石の中に生命体が存在すること自体はあり得ます。

ただ、
古代ソマチッドがそのような生命体であり、乾燥・粉砕・加工後にも生きた状態で存在している
ということが科学的に確立しているわけではありません。

ここは全く別の話です。

顕微鏡で動いているから「生命体」とも限らない

ソマチッドについて調べると、顕微鏡で小さな粒子が動いている映像を見ることがあります。

確かに見ると、

「生きてる!」と思いたくなります。

でも、非常に小さな粒子は生命体でなくても液体の中で動きます。
代表的なのがブラウン運動です。
周囲の水分子などが微粒子に絶えず衝突することで、粒子がランダムに動いて見えます。

ですから、
動いている=生きている
とは限りません。

実際、2017年にScientific Reportsに発表された研究では、人間の血液を暗視野顕微鏡で観察すると、細菌のような構造や動く微粒子が確認されました。

しかし詳しく分析すると、細菌様の構造は血液由来の膜小胞、光って動く微粒子はタンパク質の凝集体であり、生命体ではないと報告されています。

これは「ソマチッドが絶対に存在しない」と証明した研究ではありません。

ただ、
顕微鏡で動く小さなものが見えることと、それが未知の生命体であることは別
ということです。

元素を変換するって本当?

ソマチッドの話では、ときどき「元素転換」という話も出てきます。

たとえば、

カリウムからカルシウムが作られる。
ケイ素から別のミネラルが作られる。

といった話です。

これは一般的な生化学反応とは全く別の話です。

私たちの身体では毎日、

  • 糖からエネルギーを作る。
  • アミノ酸から別の物質を作る。
  • 脂質からホルモンの材料を作る。

といった化学反応が起きています。

しかし、これは原子の「組み合わせ」を変えているだけです。

カルシウムを別の元素から作るとなると、原子核そのものを変える必要があります。
つまり核反応です。

生体内で通常の体温・圧力のもと、このような低エネルギー元素転換が起こるという説はありますが、現在の物理学・生物学では確立した現象とはされていません。

ここも、

「面白い仮説」

「確認された科学的事実」
は分けて考えたいところです。

では、ソマチッドを元気にするには?

ここまで調べてきて、私はある意味、とても拍子抜けしました。

ソマチッドという未知の生命体が本当に存在するかどうか。
16段階のサイクルが本当にあるのか。
古代ソマチッドを飲む意味があるのか。
元素転換が起こるのか。

これらについては、まだ確認されていないことがたくさんあります。

でも、
ソマチッドが元気でいられる身体をつくるにはどうしたらいいの
と考えると、突然話が現実的になるんです。

  • 身体が働くために必要な材料を不足させない。
  • 食べるだけでなく、消化・吸収して使えるところまで見る。
  • 身体に入る負担をできる範囲で減らす。
  • 肝臓・腎臓・腸などが本来の処理や排泄をしやすい状態にする。
  • 血液やリンパが巡りやすい身体をつくる。
  • 身体を動かす。
  • 呼吸をする。
  • きちんと休む。

そして、

  • ストレスや感情を抱え込んだままにせず、心の巡りも整える。

……となる。

結局、土台作り.™だった

ここまでソマチッドを調べて、
結局ここに戻ってきました(笑)。

補給。
解毒。
巡り。

身体が正常に働くために必要な材料をそろえる「補給」

余計な負担をできるだけ入れず、身体が本来持っている処理・排泄機能が働ける環境をつくる「解毒」

血液やリンパという「身体の巡り」だけでなく、ストレスや感情も含めた「心の巡り」

私がずっとお伝えしている
土台作り.™
です。

ソマチッドが本当に生命体なのかどうかは、今後研究が進めばもっと分かることがあるのかもしれません。
でも、仮にソマチッド理論が正しかったとしても、
「ソマチッドだけを元気にすればいい」
という話ではないはずです。

ミトコンドリアも
腸内細菌も
免疫細胞も
ホルモンを作る細胞も
そして、もし存在するならソマチッドも。

すべて、
その身体の中にあるものです。

だから私は、
何か一つの成分や、何か一つの健康法だけを見るのではなく、
身体全体が本来の働きを取り戻せる環境をつくる。
やっぱり、そこが先だと思うのです。

ソマチッドについて調べていたはずなのに、
最後はいつもの答えに戻ってきました。

健康のスタートは、やっぱり土台作り.™から。