血糖値が正常なら安心?

血管を守るために知っておきたい「食後血糖」の話

健康診断で
「血糖値は正常でした」
と言われると、
「私は血糖値には問題ない」と思いますよね。

もちろん、健康診断の数値はとても大切です。

でも、
健康診断で血糖値に問題がない=毎食後の血糖値まで穏やか
とは限りません。

今日は、「糖質を減らしましょう」
という話ではなく、
血管を守るという視点から、食後の血糖値について
お話ししたいと思います。

血管は、全身の細胞を支えるライフライン

私たちの身体には、
全身に血管が張り巡らされています。

血液によって、
酸素や栄養素が細胞まで運ばれ、
身体のさまざまな働きが支えられています。

つまり血管は、
身体中の細胞を支える大切なライフラインです。
そして、血管は単なる「ホース」ではありません。

血管の一番内側には、
血管内皮と呼ばれる細胞があります。

この血管内皮は、
血管を広げたり縮めたり、
血液が固まりすぎないよう調整したり、
炎症反応に関わったりと、

血管を正常に保つための重要な役割をしています。

だから、
血管を健康に保つためには、
この血管内皮をできるだけ傷めないことが大切です。

そこで気をつけたいのが「食後の急激な血糖上昇」

食事をすれば、血糖値が上がるのは当たり前です。
これは悪いことではありません。

糖は、私たちが生きるために使う
大切なエネルギー源だからです。

問題なのは、
血糖値が急激に大きく上がる状態を何度も繰り返すこと。

急激な高血糖が起こると、
酸化ストレスなどを通して、
血管内皮に負担がかかることがわかっています。

ここで大切なのは、
「糖を食べると血管が悪くなる」
という単純な話ではないということ。

糖そのものを悪者にするのではなく、
身体が糖をどう受け取り、どう使っているのか
を見ることが大切です。

健康診断だけでは見えにくい「食後」

健康診断では、
空腹時血糖やHbA1cなどを確認します。

HbA1cは、
ここ数か月の平均的な血糖状態を見るために、とても重要な指標です。

ただし、
平均値が正常であっても、
毎回の食事のあとに
血糖値が急激に上がって、また下がる
という大きな変動までは、
それだけではわかりにくいことがあります。

だから、
「健康診断で何も言われなかったから何も気にしなくていい」
ではなく、
日頃から
血糖値が急激に上がりにくい食べ方

を意識しておくことは、
血管を守るためにも大切です。

では何をすればよいのでしょう。
難しいことではありません。

まずは次の3つからです。

① 食べる順番を少し変える

ご飯、パン、麺などの炭水化物から食べ始めるのではなく、
野菜、海藻、きのこ類などの
食物繊維を含むものや、
肉、魚、卵、大豆製品などの
たんぱく質を含むおかずを先に食べて、
ご飯などの主食を後から食べる。

同じものを食べるとしても、
このように食べる順番を変えることで、
食後の血糖値の上昇が穏やかになりやすいことがわかっています。

「何を食べるか」だけではなく、
「どう食べるか」も大切
ということです。

ただし、
野菜だけを大量に先に食べなければならない、
という意味ではありません。

完璧に順番を守ることよりも、
空腹のところに
パンだけ、
おにぎりだけ、
甘いものだけ、
という食べ方をできるだけ減らす。

まずはそれくらいからで十分です。

② お酢は、食事の中に取り入れる

お酢に含まれる酢酸には、
食後の血糖値の上昇を穏やかにする働きが報告されています。

だからといって、
空腹時にお酢を一気に飲む必要はありません。

私はむしろ、
酢の物にしたり、
ドレッシングに使ったり、
料理の味付けに使ったり、
普通の食事の中に取り入れる
くらいでよいと思っています。

「健康のためだから」と、
胃に負担をかけながら無理に飲む必要はありません。

特に胃が弱い方は、
原液や濃いお酢を空腹時に飲むような取り方は避けた方がよいでしょう。

③ 食後に少し身体を動かす

そして、
とても簡単なのに
意外とやっていないのがこれです。

食べたら、少し動く。
食後すぐにソファへ座って、
そのまま何時間も動かないのではなく、
少し歩く。
食器を片付ける。
掃除をする。
買い物へ行く。
激しい運動をする必要はありません。

筋肉は、
血液中のブドウ糖を取り込んで
エネルギーとして使う大きな場所です。

ですから、
食後に筋肉を少し使うことは、
入ってきた糖を使う助けになります。

「食後は絶対に○分歩かなければならない」
と難しく考えずに、
食べたら少し動く。

まずはそれを習慣にするだけでも違います。

「糖を減らす」より「糖を使える身体」に

血糖値の話になると、
どうしても「糖質を減らさなきゃ」
という方向へ行きがちです。

でも私は、
そこだけを目標にすることには違和感があります。

糖は、
身体にとって必要なエネルギー源です。

大切なのは、
糖をできるだけ入れない身体をつくることではなく、
入ってきた糖をきちんと使える身体をつくること。

そのためには、
食べ方だけではなく、
筋肉を使うことも必要です。

そして、
糖をエネルギーに変えていくためには、
さまざまな栄養素も必要になります。

血管だって、
材料なしではつくれません。

細胞だって、
必要な材料がそろわなければ
本来の働きはできません。

だから、
血糖値だけを追いかければいいわけではないのです。

一つの数値ではなく、身体が働ける「土台」を見る

健康情報を見ていると、
「これを食べればいい」
「これをやめればいい」
「この数値だけ下げればいい」
という情報がたくさんあります。

でも身体は、
そんなに単純ではありません。

私がお伝えしている
土台作り.™では、
身体が本来の働きをするために必要な材料をそろえる
「補給」

身体への負担をできるだけ入れず、
本来の処理・排泄機能が働ける環境を整える
「解毒」

そして、

血液やリンパなど身体の巡りと、
ストレスや感情など心の巡りの両方を見る
「巡り」

この3つを大切にしています。

食後血糖を穏やかにすることも、
血管を守ることも、
その中の一つです。

大切なのは、何か一つだけを怖がったり、
何か一つだけを頑張ったりすることではなく、

身体が本来の力を発揮できる条件を、毎日の生活の中で整えていくこと。

まず今日からできることとして、

  • 炭水化物だけで食べない
  • 食べる順番を少し意識する
  • お酢は食事の中で上手に使う
  • 食後は少し身体を動かす

そんなところから始めてみてください。

特別なことより、

こういう毎日の小さな積み重ねが、10年後、20年後の身体の土台をつくっていきます。