座り続けると血糖値が上がる理由
〜筋肉が“糖を取り込むスイッチ”を切ってしまうメカニズム〜
私たち現代人は、
パソコン作業・スマホ・車移動など、
“座りっぱなし”になる時間がとても長くなっています。
実はこの「座り続ける」という行動、
健康に想像以上の大ダメージを与えることがわかっています。
その一つが、
「血糖値が上がりやすくなる」 という問題。
でもなぜ、ただ座っているだけで血糖が上がるのでしょうか?
今日は細胞レベルの視点で、
この仕組みをわかりやすく紐解いていきます。
1. 座り続けると血糖値が上がる理由
答えは「GLUT4(グルット4)」という“扉”が開かないから
私たちの筋肉が糖を取り込むためには
GLUT4(グルット4)という糖の入口(扉)が必要です。
動く
歩く
立つ
筋肉を伸ばす
こんな刺激が入ると、筋肉細胞の表面に GLUT4 が出てきて
“糖をどうぞ〜” と受け入れる準備をします。
ところが──
座り続けると
GLUT4 が出てこない=扉が閉じたまま
筋肉は糖を取り込むことができず、
血液中を糖がウロウロし続けます。
これが 血糖値の上昇 につながるのです。
2. インスリンの効きも悪くなる(インスリン抵抗性)
本来インスリンは
「糖を取り込んで!」と筋肉に指示するホルモンですが…
座り続けた筋肉は、
インスリンの指示にも反応しにくくなる ことがわかっています。
これを インスリン抵抗性 と言います。
インスリンの効きが悪くなると、
食後に血糖値が上がりやすい
脂肪が増えやすい
糖化(AGEs)が進む
肥満・老化リスクが上がる
といった悪循環が起きます。
3.座り続けるとエネルギーを必要としなくなる
筋肉は動くことで ATP(エネルギー)を作ります。
でも座ったままでは
エネルギー生産工場(ミトコンドリア)が寝てしまう ため、
糖を使う必要がありません。
筋肉が
「エネルギーいらないよ〜」
と判断すれば、GLUT4 を出す理由もなくなります。
GLUT4(グルット4)とは?
GLUT4(グルット4)とは、
筋肉や脂肪細胞が“血糖(ブドウ糖)を取り込むための入口”となる輸送タンパクのこと。運動したり、立ったり、歩いたりすると
細胞の表面に「糖の扉」が出てきて、血液中の糖を受け入れます。逆に、座り続けていると筋肉は
「糖はいらない」と判断してしまい、
この GLUT4 が細胞表面に出てきません。その結果、
✔ 扉が開かない
✔ 糖を取り込めない
✔ 血糖が下がらないという流れが起きます。
筋肉は体の中で一番大きな「糖の消費場所」。
その入口である GLUT4 が動かなくなることが、
座り続けたときに血糖値が上がる本質なのです。
4. わかりやすい例え話
〜筋肉は“閉店中のコンビニ”〜
座りっぱなしの筋肉は
閉店したコンビニ みたいなもの。
動く → お店が開店 → お客さん(糖)が入れる
座る → お店が閉店 → お客さん(糖)が入れず渋滞(高血糖)
こんなイメージです。
5. 立つだけで血糖値が下がる研究
実は、研究でこう報告されています。
✔ 1時間に1回、2〜3分立つだけで、血糖値が改善する。
理由は簡単で、
「立つ」「動く」ことで GLUT4 が動き始めるから。
つまり、
小さな動きが、実は最強の“血糖コントロール” ということ。
6. 今日からできる実践
30〜60分に一度、立つ
立って電話をする
食後10分だけ歩く
エレベーターより階段
こまめに席を立つ習慣をつくる
大きな運動をしなくても、
“こまめに動く”ことが血糖値と老化予防の最強の土台 です。
7. まとめ
座り続けると血糖が上がるのは──
✔ GLUT4 が働かない
✔ インスリン抵抗性が起きる
✔ ミトコンドリアが動かず糖が使われない
という “細胞レベルの省エネモード” に入るため。
でも逆に言えば、
こまめに動くだけで細胞は若返る
ということでもあります。
「運動しなきゃ…」ではなく、
「ちょっと動こう」でOK。
未来の健康は、今日の1歩、毎日の継続から始まります。
「ヨガ&セルフケアスタジオ スーリヤ」と「心と体のセルフケアスクール スーリヤ」を運営しながら、必要なモノを入れること、不必要なモノを入れないこと・解毒すること、身心の巡りを良くすること、この3つを『土台作り.』とし、その必要性を発信。これらを整えることで本来のその人の状態になる、という考えを根底に、対症療法だけに頼らず、本当の意味での健康を手に入れる為の、心と体の土台作り.の大切さを学ぶ【土台作り.クラス】を開催。(土台作り.クラスは、東洋医学・西洋医学・栄養学・呼吸法・潜在意識活用などトータルで学ぶことが可能)
その他、ロシアの波動測定機メタトロンと使った健康相談、セルフケアコーチング、五行音叉を使ったオンサセラピーなどを行って、多くの方の【心と体の土台作り.】をサポートしている。
赤十字病院・元看護師。
