がんとカンジダの関係
菌やカビは「敵」ではなく、体内環境を映すサイン
がんというと、多くの人は
遺伝子の異常や、生活習慣、ストレス、食事、喫煙、加齢などを思い浮かべると思います。
もちろん、それらはとても大切な要因です。
でも近年、がんの研究では、
微生物との関係 も注目されています。
ここでいう微生物とは、
- 細菌
- ウイルス
- 真菌、つまりカビの仲間
- 腸内細菌
- 腫瘍内に存在する微生物
などです。
その中でも、カンジダを含む真菌バランス、いわゆる マイコバイオーム とがんの関係が、少しずつ研究されるようになっています。
まず「がんは菌が原因」とは言い切れない
最初に大切なことをお伝えします。
がんは菌が原因です
と単純に言い切るのは正しくありません。
がんは、
- 遺伝子変異
- 慢性炎症
- 免疫の乱れ
- 酸化ストレス
- ホルモン環境
- 代謝異常
- 発がん物質
- ウイルスや細菌
- 加齢
- 生活習慣
など、たくさんの要因が重なって起こる病気です。
ただし、一部のがんでは、微生物が発症や進行に関係することは知られています。
たとえば、
- ピロリ菌と胃がん
- HPVと子宮頸がん
- B型・C型肝炎ウイルスと肝がん
- EBウイルスと一部のリンパ腫
などは有名です。
つまり、
がんと微生物は無関係ではない
ということです。
カンジダとがんの関係も研究されている
カンジダは、体に存在する常在真菌です。
通常は問題を起こしませんが、免疫低下、糖質過多、抗生物質使用、腸内環境の乱れなどによって増えすぎることがあります。
そして近年、カンジダを含む真菌バランスの乱れが、がんの発生や進行に関係する可能性が研究されています。
2024年のレビューでは、腸内真菌や腫瘍周囲の真菌が、腫瘍形成、がんの進行、抗がん治療への反応性に影響する可能性が整理されています。消化器系のがんだけでなく、肺がん、乳がん、卵巣がん、メラノーマなどとの関連も研究対象になっています。
また、2025年のレビューでは、がんにおけるマイコバイオーム研究について、因果関係か、共犯的な関与か、あるいは結果として存在しているのかを見極める必要があると整理されています。
つまり、今の段階では、
カンジダががんを作る
と断定する段階ではありません。
でも、
カンジダを含む真菌バランスの乱れが、がんの土壌に関わる可能性は研究されている
ということです。
カンジダが関わるとしたら「慢性炎症」
カンジダとがんの関係で、重要になるのが
慢性炎症 です。
急性炎症は、体を守るために必要な反応です。
ケガをした時に赤く腫れる、熱を持つ、痛む。
これは体が修復しようとしているサインです。
でも、問題は炎症が長引くことです。
慢性的な炎症が続くと、
- 細胞が傷つきやすい
- 酸化ストレスが増える
- 修復のエラーが起こりやすい
- 免疫の監視機能が乱れる
- 組織環境が変化する
という状態になりやすくなります。
慢性炎症は、がんの土壌に関わる重要な要素のひとつです。
カンジダが増えすぎると、粘膜や腸内環境、免疫反応に影響し、慢性炎症を起こしやすい環境を作る可能性があります。2025年のレビューでも、Candida albicans による慢性炎症が、酸化ストレスやサイトカインバランスの乱れ、ゲノム不安定性などを通じて、がん促進的な環境に関わる可能性が述べられています。
口腔・胃腸・大腸がんとの関係
カンジダとがんの研究では、特に口腔がんや消化器系のがんとの関係が注目されています。
理由は、カンジダが口腔や腸管に存在しやすいからです。
たとえば、口腔内では、カンジダが増えることで粘膜の炎症が起こりやすくなります。
さらに、歯周病菌など他の微生物とも影響し合い、口腔内の炎症環境を悪化させる可能性があります。
2023年のレビューでは、Candida albicans が慢性炎症を通じて、特に口腔がんなどの発がん環境に関わる可能性がまとめられています。
また、消化器系のがんでは、腸内細菌だけでなく、腸内真菌のバランスも研究対象になっています。2024年の系統的レビューでは、消化器腫瘍における真菌の定着が、診断やリスク評価に役立つ可能性が検討されています。
カンジダは「原因」なのか「結果」なのか
ここがとても大事です。
がんの人にカンジダが多いからといって、
すぐに「カンジダががんの原因」とは言えません。
可能性としては、いくつかあります。
ひとつは、
カンジダが慢性炎症を起こし、がんの土壌に関わる
という可能性。
もうひとつは、
がんや免疫低下、治療の影響によってカンジダが増えやすくなる
という可能性。
さらに、
カンジダは単独ではなく、他の細菌やウイルス、免疫状態、代謝異常と一緒に影響している
可能性もあります。
つまり、カンジダは
主犯 かもしれないし、
共犯 かもしれないし、
結果として増えているだけ かもしれない。
ここを見極める研究が、今進んでいる段階です。
大切なのは「菌を敵にすること」ではない
カンジダや菌の話になると、
どうしても「除菌しなければ」と考えがちです。
でも、本当に大事なのは、菌をゼロにすることではありません。
私たちの体は、微生物と共に生きています。
腸内細菌も、口腔内細菌も、皮膚常在菌も、真菌も、
本来はバランスを保ちながら体を守っています。
問題は、
特定の菌やカビだけが増えすぎる環境
です。
その背景には、
- 糖質過多
- 血糖の乱れ
- 腸内環境の乱れ
- 便秘
- 消化力低下
- 抗生物質の使用歴
- 睡眠不足
- ストレス
- 慢性炎症
- 免疫力の低下
- 栄養不足
- カビ環境
などがあります。
つまり、カンジダが増えている時は、
体の中の環境が乱れているサイン
として見ることが大切です。
がん予防の視点で見るなら
がんとカンジダの関係を発信する時は、
「カンジダががんの原因です」と言うより、
カンジダが増えやすい体内環境は、慢性炎症や免疫の乱れを起こしやすく、がんの土壌にも関わる可能性がある
と伝えるのが安全です。
がん予防のために大切なのは、
- 血糖を乱さない
- 腸内環境を整える
- 便通を整える
- 睡眠を整える
- 慢性炎症を減らす
- 免疫の過剰反応と低下の両方を整える
- 口腔環境を整える
- カビ環境を避ける
- 栄養状態を整える
という土台です。
まとめ
がんとカンジダの関係は、まだ研究途上です。
現時点で、
カンジダががんの原因です
とは言えません。
でも、カンジダを含む真菌バランスの乱れが、
慢性炎症、免疫バランス、腸内環境、腫瘍微小環境に関わる可能性は研究されています。
大切なのは、菌を怖がることではありません。
カンジダが増えやすい体内環境、
つまり、
血糖・腸・免疫・炎症・解毒・巡りの乱れ
を整えていくことです。
がんを「できたもの」だけで見るのではなく、
がんが育ちにくい土壌を作る。
そのためにも、日々の体内環境を整える視点が大切です。
「ヨガ&セルフケアスタジオ スーリヤ」と「心と体のセルフケアスクール スーリヤ」を運営しながら、必要なモノを入れること、不必要なモノを入れないこと・解毒すること、身心の巡りを良くすること、この3つを『土台作り.』とし、その必要性を発信。これらを整えることで本来のその人の状態になる、という考えを根底に、対症療法だけに頼らず、本当の意味での健康を手に入れる為の、心と体の土台作り.の大切さを学ぶ【土台作り.クラス】を開催。(土台作り.クラスは、東洋医学・西洋医学・栄養学・呼吸法・潜在意識活用などトータルで学ぶことが可能)
その他、ロシアの波動測定機メタトロンと使った健康相談、セルフケアコーチング、五行音叉を使ったオンサセラピーなどを行って、多くの方の【心と体の土台作り.】をサポートしている。
赤十字病院・元看護師。
