朝起きても疲れが取れないのは、睡眠だけの問題ではない?
夜間低血糖から考える「土台作り.™︎」の大切さ
朝、目が覚めても疲れが残っている。
しっかり寝たはずなのに、体が重い。
朝は頭がぼんやりして、なかなか動けない。
寝汗をかいたり、夜中に何度も目が覚めたりする。
朝食を食べると、少し元気になる。
このような不調があると、
「睡眠の質が悪いのかな」
「自律神経が乱れているのかな」
「年齢や疲れのせいかな」
と考える方が多いと思います。
もちろん、睡眠環境やストレス、自律神経、ホルモンバランスなども関係します。
しかし、もう一つ見落とされやすいのが、睡眠中の血糖値の低下や大きな変動です。
朝の不調は、夜の眠りだけを見るのではなく、日中の食事、肝臓や筋肉の働き、栄養状態、ストレスなども含めて考える必要があります。
夜間低血糖とは?
まず、
夜間低血糖とは、眠っている間に血糖値が低くなってしまう状態のことです。
血糖値とは、血液中にどのくらいブドウ糖が含まれているかを表したものです。
ブドウ糖は、脳や筋肉、臓器を動かすための大切なエネルギー源です。
私たちは寝ている間、食事をしていません。
それでも脳や心臓、呼吸器などは休むことなく働き続けているため、体は血糖値を一定の範囲に保つ必要があります。
そのために、肝臓に蓄えられている糖を血液中に放出したり、必要に応じて新しく糖を作ったりしています。
ところが、この調整がうまくいかないと、睡眠中に血糖値が下がりすぎることがあります。
夜間低血糖で起こりやすいサイン
夜間に血糖値が低下すると、体は血糖を上げようとして、アドレナリンやコルチゾールなどのホルモンを分泌します。
これらは、体を危険から守るためのホルモンです。
そのため、眠っているはずなのに、体の中では緊急事態に対応しているような状態になります。
その結果、
- 寝汗をかく
- 動悸がする
- 悪夢を見る
- 夜中に目が覚める
- 朝早く目が覚める
- 歯を食いしばる
- 眠りが浅い
- 朝起きたときに強い疲労感がある
といった症状が現れることがあります。
さらに、脳へのブドウ糖が不足すると、
- 朝、頭が重い
- 頭痛がする
- ぼんやりする
- 集中できない
- イライラする
- 朝食前に強い倦怠感がある
- 食べると少し楽になる
といった症状につながることもあります。
ただし、これらの症状があるからといって、必ず夜間低血糖とは限りません。
貧血、甲状腺機能の異常、睡眠時無呼吸、更年期、自律神経の乱れ、慢性的なストレス、飲酒などでも、似た症状が起こることがあります。
大切なのは、一つの原因に決めつけるのではなく、体全体を見ていくことです。
食後に眠くなる人は、夜も血糖が乱れているかも
食後に強い眠気が起こる人は、血糖値が大きく変動している可能性があります。
特に、
- 白米やパン、麺類だけで食事を済ませる
- 丼物や菓子パンをよく食べる
- 甘い物を習慣的に食べる
- 甘い飲み物をよく飲む
- 食後に強い眠気が来る
- 食後数時間で甘い物が欲しくなる
- 空腹になるとイライラする
- お腹が空くと手が震える感じがする
という方は注意が必要です。
糖質を多く含む食事をすると、血糖値は上がります。
血糖値が上がると、膵臓からインスリンというホルモンが分泌され、血液中のブドウ糖を細胞の中に取り込ませます。
ところが、血糖値が急激に上がると、インスリンも多く分泌されやすくなります。
その結果、上がった血糖値が今度は急に下がり、強い眠気やだるさ、甘い物への欲求につながることがあります。
このような血糖値の乱高下が日中に起きている人は、夕食後や睡眠中にも同じような変動が起きている可能性があります。
つまり、夜間低血糖を考えるときには、夜だけを見るのではなく、朝から夕方までの血糖状態を見ることが大切なのです。
夜間の血糖を支えているのは肝臓
食事をしていない睡眠中に、血糖値を維持する中心的な役割を担っているのが肝臓です。
肝臓には、食事から取ったブドウ糖を「グリコーゲン」という形で蓄える働きがあります。
眠っている間は、このグリコーゲンを分解して、ブドウ糖として血液中に送り出します。
さらに、蓄えていたグリコーゲンが少なくなってくると、肝臓はアミノ酸や乳酸、脂質由来の成分などを材料にして、新たにブドウ糖を作ります。
この働きを「糖新生」といいます。
つまり、夜間に血糖値を安定させるためには、
- 肝臓に糖を適切に蓄えられること
- 必要なときに糖を取り出せること
- 新しく糖を作り出せること
が重要になります。
肝臓が疲れていたり、栄養が不足していたり、アルコール処理に追われていたりすると、夜間の血糖調整にも影響が出る可能性があります。
お酒を飲むと、なぜ夜間低血糖が起こりやすいの?
アルコールを飲むと、肝臓はアルコールの分解を優先します。
その間、肝臓が新しくブドウ糖を作る「糖新生」という働きが抑えられやすくなります。
特に、
- 空腹でお酒を飲む
- 食事量が少ない
- 糖質を極端に制限している
- 深夜まで飲酒する
- 飲酒量が多い
- 肝臓が疲れている
という場合は、夜中に血糖値を維持しにくくなる可能性があります。
また、お酒を飲むと、一時的に眠くなることがあります。
そのため、「お酒を飲むとよく眠れる」と感じる方もいます。
しかし、アルコールは睡眠の後半を浅くしやすく、夜中や早朝に目が覚める原因にもなります。
朝起きたときに疲れが残る人は、夜間の血糖だけでなく、アルコールによる睡眠の質の低下も考える必要があります。
筋肉は血糖を安定させるための大切な場所
筋肉は、食後に増えたブドウ糖を取り込む大切な組織です。
食事から取った糖の多くは、筋肉に取り込まれ、筋グリコーゲンとして蓄えられます。
そのため、筋肉量が少ないと、食後のブドウ糖を受け入れられる量も少なくなり、血糖値が上がりやすくなる可能性があります。
ただし、筋肉に蓄えられた糖は、基本的にはその筋肉自身が動くために使われます。
夜間に血糖値を維持するために、直接糖を血液中へ送り出すのは、主に肝臓です。
それでも筋肉は、日中の血糖値を安定させるために重要です。
筋肉が適切に働けば、
- 食後血糖が上がりにくくなる
- インスリンの負担が減る
- 血糖値の乱高下が起こりにくくなる
- 夜間まで血糖の乱れを引きずりにくくなる
と考えられます。
筋肉量の低下は、見た目や体力だけの問題ではなく、血糖管理にも関係しているのです。
糖質を減らせば解決するとは限らない
血糖値が気になると、
「夕食の糖質を抜けばいい」
「ご飯を食べなければいい」
と考える方もいます。
確かに、白米やパン、麺類、お菓子などを食べ過ぎている場合には、糖質量の見直しが必要です。
しかし、糖質を極端に減らせばよいとは限りません。
特に、
- 食事量が少ない
- 痩せている
- 運動量が多い
- 疲労が強い
- ストレスが多い
- タンパク質やビタミン、ミネラルが不足している
という人が、さらに糖質を極端に減らすと、肝臓に蓄えるグリコーゲンが不足することがあります。
すると、夜中に血糖値が下がったときに、十分に対応できなくなる可能性があります。
重要なのは、糖質を悪者にすることではありません。
糖質の量、種類、食べる時間、ほかの栄養素との組み合わせを整えることが大切です。
夜間低血糖を整えるために必要なのは「土台作り.™︎」
夜中に血糖値が下がるからといって、寝る前に甘い物を食べればよいわけではありません。
甘い物を食べると、一時的には血糖値が上がります。
しかし、その後インスリンが多く分泌され、かえって血糖値が下がることもあります。
夜間低血糖を根本的に考えるためには、夜だけを部分的に対策するのではなく、体全体の働きを整える必要があります。
ここで大切になるのが、土台作り.™︎です。
私がお伝えしている土台作り.™︎では、
- 必要な栄養を補う
- 不要なものをため込まない
- 血液やリンパ、エネルギーの巡りを整える
- 筋肉を適切に使う
- 肝臓や腸などの臓器が働きやすい状態を作る
- 睡眠や自律神経を整える
- ストレスや思考の癖を見直す
というように、一つの症状だけではなく、体全体を見ていきます。
血糖値は、食べた糖質だけで決まっているわけではありません。
肝臓、膵臓、筋肉、腸、ホルモン、自律神経、睡眠、ストレスなどが連携しながら調整しています。
どこか一つだけに負担がかかっても、血糖値は乱れやすくなります。
だからこそ、血糖値だけを追いかけるのではなく、血糖値を調整できる体の土台を作ることが重要なのです。
夜間の血糖を安定させるためにできること
夕食を糖質だけにしない
ご飯、パン、麺類だけで食事を済ませるのではなく、
- 肉
- 魚
- 卵
- 大豆食品
- 野菜
- 海藻
- きのこ類
などを組み合わせます。
タンパク質、脂質、食物繊維を一緒に取ることで、糖質の吸収が緩やかになります。
糖質を極端に抜かない
糖質を取り過ぎることも問題ですが、極端に減らし過ぎることも体に負担になります。
自分の体格、運動量、疲労状態、食事量に合わせて調整することが大切です。
夕食後に軽く体を動かす
食後に10~20分ほど歩いたり、軽い家事をしたりすることで、筋肉がブドウ糖を取り込みやすくなります。
激しい運動でなくても構いません。
毎日少しずつ続けることが大切です。
空腹でお酒を飲まない
飲酒する場合は、食事をせずにお酒だけを飲むことは避けましょう。
飲酒量や時間も見直し、肝臓に負担をかけ過ぎないことが大切です。
タンパク質やビタミン、ミネラルを不足させない
血糖値を調整するホルモンや酵素が働くためには、さまざまな栄養素が必要です。
タンパク質だけでなく、
- ビタミンB群
- マグネシウム
- 亜鉛
- 鉄
- ビタミンC
なども、体内のエネルギー産生やストレス反応に関係します。
食事量が少なかったり、偏った食生活が続いたりすると、血糖値を安定させるための材料も不足してしまいます。
生命の鎖をしっかりとバランス良くそろえることがおすすめです。
筋肉量を維持する
ウォーキングに加えて、
- スクワット
- かかと上げ
- 椅子からの立ち座り
- 軽い筋力運動
なども取り入れてみましょう。
ちなみに、私は、毎朝、100のスクワットをしています。
筋肉は血糖値を安定させるための大切な受け皿です。
睡眠不足とストレスを放置しない
睡眠不足や慢性的なストレスが続くと、コルチゾールなどのホルモンが増え、血糖値が乱れやすくなります。
反対に、血糖値が乱れると、眠りも浅くなりやすくなります。
血糖と睡眠、自律神経は、それぞれが別の問題ではなく、お互いに影響し合っています。
CGMで血糖の動きを確認する方法もある
最近では、FreeStyleリブレのようなCGMと呼ばれる持続グルコースモニターを使い、24時間の血糖変化を確認することもできます。
腕などにセンサーを装着することで、
- 食後にどのくらい血糖値が上がるのか
- 夜中に下がっているのか
- 早朝に変動しているのか
- 食事や運動でどう変わるのか
をグラフで見ることができます。
ただし、CGMは血液中の血糖値を直接測定しているのではなく、皮下の間質液中のグルコース濃度を測定しています。
そのため、実際の血糖値との時間差があったり、寝ている間にセンサーを圧迫することで、実際より低く表示されたりすることもあります。
一度低い数字が出ただけで、夜間低血糖と判断することはできません。
食事、睡眠、症状、飲酒、運動などと合わせて見ていく必要があります。
自己判断せず、医療機関への相談が必要な場合
糖尿病の治療をしていないにもかかわらず、
- 冷や汗や動悸を繰り返す
- 強い手の震えがある
- 意識が遠のく
- 強い脱力感がある
- 食べると明らかに症状が改善する
- 実際に低い血糖値が確認される
という場合には、医療機関に相談してください。
また、朝の頭痛や強い疲労感、寝汗、夜間覚醒には、睡眠時無呼吸、貧血、甲状腺機能異常、更年期、肝臓の疾患などが関係する場合もあります。
夜間低血糖だけに絞らず、必要な検査を受けることも大切です。
まとめ
朝起きても疲れが取れない。
頭が重い。
寝汗をかく。
朝食を食べるまで動けない。
このような症状には、睡眠や自律神経だけでなく、夜間の血糖低下や血糖値の大きな変動が関係していることがあります。
しかし、血糖値だけを整えようとしても、根本的な解決にはつながりません。
血糖値を調整しているのは、
- 肝臓
- 膵臓
- 筋肉
- 腸
- ホルモン
- 自律神経
- 栄養状態
- 睡眠
- ストレス
など、体全体の働きです。
だからこそ大切なのが、土台作り.™︎です。
必要な栄養を補い、不要なものをため込まず、血液やリンパの巡りを整え、筋肉や臓器が本来の働きをできる状態を作る。
夜間低血糖の対策も、夜だけを見るのではなく、一日を通した食事、運動、睡眠、ストレス、肝臓や筋肉の状態まで含めて考える必要があります。
朝の不調は、体からの大切なサインです。
「年齢のせい」「睡眠のせい」と片づけるのではなく、体の土台から見直してみてください。
「ヨガ&セルフケアスタジオ スーリヤ」と「心と体のセルフケアスクール スーリヤ」を運営しながら、必要なモノを入れること、不必要なモノを入れないこと・解毒すること、身心の巡りを良くすること、この3つを『土台作り.』とし、その必要性を発信。これらを整えることで本来のその人の状態になる、という考えを根底に、対症療法だけに頼らず、本当の意味での健康を手に入れる為の、心と体の土台作り.の大切さを学ぶ【土台作り.クラス】を開催。(土台作り.クラスは、東洋医学・西洋医学・栄養学・呼吸法・潜在意識活用などトータルで学ぶことが可能)
その他、ロシアの波動測定機メタトロンと使った健康相談、セルフケアコーチング、五行音叉を使ったオンサセラピーなどを行って、多くの方の【心と体の土台作り.】をサポートしている。
赤十字病院・元看護師。

