ポリフェノールパワー

細胞から若々しく!ポリフェノールパワー

 

健康番組や雑誌の特集でよく見聞きするポリフェノールという言葉。なんとなく体に良さそうなことはわかっても、実際、私たちにどう役立つのでしょう?健康に、美容に、現代人の味方とも言われるポリフェノールパワーに迫ります。

 

そもそもポリフェノールって何?

 

植物が紫外線や外敵から身を守る〝神秘の産物〞

ポリフェノールとは植物が光合成をする際にできる物質で、ほとんどの植物が有する、色素や渋み、苦み成分などの総称。動物のように移動することができない植物は、厳しい自然環境の中で変化に適応し、その場で生き抜くための防衛力としてポリフェノールを生み出し、自らを武装。花や葉の色素で紫外線ダメージを防ぎ、渋みや苦みで虫などの外敵から身を守ってきました。そのためポリフェノールは、植物の生命維持と種の保存のためにつくり出された"神秘の産物"とも言われています。

 

体にどう役立つの?

 

エイジングケア成分として不可欠な存在

今では病気や老化抑制の可能性に満ちた期待の成分として、広く知られているポリフェノール。メディアをにぎわすようになったきっかけは、フランス人の食生活と健康についての調査結果でした。肉やチーズなど高脂肪な食事が多いにもかかわらず、フランス人に動脈硬化が少ないのは、赤ワインに多く含まれるポリフェノールが関与しているからではと話題となり、赤ワインブームの火付け役に。ポリフェノールが私たちの健康に関しての有用な成分であることが、ここから徐々に知られるようになりました。

 

ポリフェノールの働きはどれも同じなの?

 

それぞれに異なるポリフェノールパワー

 

ひと口にポリフェノールと言っても、その数は数千種類存在すると言われ、働きもさまざまです。
また、ひとつの植物に果皮、果肉、種子など部位によって数種類の異なるポリフェノールが含まれています。これは植物が環境に適応して生き抜くために、多様な働きを必要としたためと考えられています。
今やポリフェノールは〝第7の栄養素〟とも呼ばれ、健康との関わりにおいても精力的な研究が進められていますが、ブドウやベリー系の果実だけでなく、お茶や大豆など、私たちは多くのポリフェノールを含む食材に囲まれて暮らしています。近年の注目株レスベラトロールは、赤ワインに多く含まれるポリフェノールの一種で、健康に寄与する可能性だけでなく、長寿遺伝子との関わりでも大きな話題に。さらに、ユニークで強力なポリフェノール素材として期待が高まるブドウの一種マスカダインも見逃せない存在です。
では、どんな働きで私たちの若さや健康に関わっているのか、詳しく見ていきましょう。

 

※ポリフェノールは植物に備わった生体防御作用

生命の維持とともに種子を残していくこと。そのため、紫外線によるダメージや虫などの外敵から身を守るために備わった生体防御作用が「ポリフェノール」です。

 

細胞をダメージから守るポリフェノールの抗酸化パワー!

ポリフェノールの最大の働き、それは酸化ダメージから生体を守る抗酸化作用。
植物が紫外線から身を守るために生み出した抗酸化パワーが、私たちの健康や老化を左右するカギとして注目されています。

 

呼吸をすると細胞がサビる!?その原因は活性酸素

 

ポリフェノールのさまざまな働きの中で最も注目されているのが抗酸化力。私たちが呼吸によって取り込んだ酸素はごく一部が"活性酸素"と呼ばれる攻撃力の強い酸素に変化。空気に触れた鉄が錆びてもろくなっていくように、リンゴの切り口が変色していくように、体内の細胞にサビが進行し、老化や病気の引き金となります。
本来、活性酸素は強い酸化力と殺菌力で体を守る免疫力の一端を担っていますが、ストレスや紫外線などの影響で過剰に増加すると、その強い作用で正常な細胞まで傷つけると考えられています。

※活性酸素とは?
呼吸によって取り込まれた酸素のごく一部が、攻撃力の強い酸素に変化。殺菌作用などで体を守る一方で、過剰に増えると体に害を与える敵に変わり、病気や老化の要因に。

 

血管・血液のサビは全身に悪影響を

 

活性酸素の怖さは、体内のサビが目には見えず、はっきりとした自覚もないまま細胞のダメージを進行させてしまい、やがて、さまざまな病気を引き起こす要因となることにあります。
中でも顕著なのが血管や血液に関するトラブルで、血管は体中に張り巡らされているため、全身に影響をもたらしやすいのです。血管の壁が活性酸素によってボロボロになると動脈硬化を引き起こす要因に。また、血流の低下は認知症を誘発しやすく、ドロドロ血液や脂質異常、高血圧などの生活習慣病とも深く関わってきます。

 

活性酸素が発生しやすい現代生活守るカギはポリフェノール

 

体には本来、傷ついた細胞を正常に戻す修復機能や、活性酸素の悪影響を軽減する抗酸化システムが備わっています。しかし、こうした頼もしい力も年齢とともに低下するため、体はサビつきやすくなる一方。おまけに、現代の生活はストレスや睡眠不足、紫外線量の増加など活性酸素を増やす要因にあふれ、サビを促進させます。
こうした酸化ダメージから守る大きな味方として期待されるのがポリフェノールの力。低下しがちな体内の抗酸化力を補うことで、活性酸素によるダメージを軽減。
ポリフェノールが優れた抗酸化パワーを発揮して、細胞をサビから守ります。

 

 

抗酸化力を高めて老化や病気を遠ざける!

 

人は生きている限り、酸化ダメージから逃れようがありません。だからこそ、生活習慣を見直し、活性酸素を増やす要因を取り除くように心がけることが重要です。また、ポリフェノールのパワーを積極的に活用し、抗酸化力を高めることも大切。老化や病気知らずの健康な体づくりを目指し、細胞から元気を維持しましょう。

 

 

※老化の二大要因 "酸化"と"糖化"は密に関連!?

近年、" 酸化"と並ぶ危険因子として新たな関心を呼んでいるのが、老化物質をつくり出す" 糖化"という現象です。糖化については次のページで詳しく触れますが、体内の酸化は糖化を促進させ、また、糖化の進行が抗酸化力の低下を招くので悪循環に。こうした負のスパイラルが老化に拍車をかける一因と考えられています。

 

 

新たな注目株「マスカダイン」のポリフェノールパワーキーワードは”糖化”

老化や病気の要因として〝酸化〞がクローズアップされる中、いまや〝糖化〞も健康には欠かせないキーワード。
その抗糖化の働きで注目されているのが「マスカダインエキス」。
日本ではまだなじみが薄いユニークな注目成分にフォーカスします。

 

厳しい気候条件でも生育する頑健な果実

 

日本ではあまりなじみのない"マスカダイン"は、米国東南部を原産とするブドウの一種。高温多湿の厳しい自然環境で育つため、普通のブドウに比べて皮が厚く、また、大きいものはプラムほどの大きさにも! 古来、ネイティブアメリカンの間で食料や薬として用いられ、現代では米国でさまざまな加工食品にもなっています。

 

ユニークな特徴を持つ〝スーパーグレープ〞

 

マスカダインは大きさだけではなく、他にもユニークな特徴を持っています。それは、染色体が他のブドウよりも1本多いということ。これは自然界で見つけられるブドウの中で唯一マスカダインだけに見られるもの。また強力な抗酸化作用で、健康や美容への有用性について大きな可能性を秘めていると話題を呼んだポリフェノールの一種エラグ酸を含有。自然界で最も希少かつパワフルな果実のひとつとして"スーパーグレープ"とも呼ばれています。

 

 

〝抗酸化〞だけでなく〝抗糖化〞への働きでも期待が!

 

マスカダインのユニークさはこれだけではありません。一般に、ポリフェノールは抗酸化成分として知られていますが、老化のカギとしてクローズアップされている〝糖化〟にも、マスカダインのポリフェノール成分が有用であるという報告があります。
糖化とは、たんぱく質が余分な糖と結びついて老化物質AGEを蓄積させる現象で、細胞の老化を進ませるだけでなく、糖尿病やアルツハイマー型認知症にも深く関わっていると言われています。
また、美容にも大敵で、コラーゲン組織にダメージを与え、たるみやシワの要因に。マスカダインのポリフェノール成分にはこうした糖化反応を抑える可能性があることが、ジョージア大学から発表されました。
酸化も糖化も、生きていく上で避けようがありません。しかしマスカダインはこうした生命現象に、《抗酸化+抗糖化》の両方から働きかけると考えられ、理想的なポリフェノール素材のひとつとして期待が高まっています。

※糖化とは
体の組織をもろくさせて老化スピードを促進大きいものは直径45㎜ほどにもなるマスカダイン。ワインなどに使われる普通のブドウに比べて数倍も大きく、皮も分厚いのが特徴。加えて、マスカダインならではのさまざまな特異
性がパワフルなポリフェノールを有する証と考えられています。
糖化とは、たんぱく質と余分な糖が結びつき、そこに熱が加わることで老化物質AGEが蓄積されていく現象。人間の体はたんぱく質で構成され、糖は生命を維持するために不可欠なエネルギー源ですが、これらが体温で温められると、細胞レベルで糖化が進行。老化や病気の引き金となります。

 

 

 

 

No.225より